「フーナーテストを受けたほうがいいかもしれませんね。」と医師から告げられ、受診を考えていることと思います。
妊活や不妊治療に取り組んでいるのに授かれないなら、フーナーテスト(ヒューナーテスト)で原因が分かるかもしれませんよ。
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フーナーテストで何が分かるの?
まずフーナーテストとは何か、何のためにするのかをきちんと理解しておきましょう。
フーナーテストとは、性交後の子宮けい管粘液を採取して、顕微鏡でその中にいる精子の状態を調べる検査のことです。
それに加えて子宮頸管粘液の状態などもチェックすることができます。
妊娠を左右する子宮頸管(しきゅうけいかん)粘液とは?
子宮けい管粘液とは子宮と膣を通る粘液のことで、子宮の入り口の分泌腺から出ています。
この液が精子と卵子を結びつけて、受精、妊娠へと導いてくれるわけですね。
この検査をする目的は、妊娠するために精子の活動状況を把握すること、子宮けい管粘液自体の問題の有無です。
よりたくさんの精子がいたほうが良いですし、その精子たちが活発に動いていたほうが卵子と受精しやすく、子宮けい管粘液の状態が良好で精子との相性が良ければ妊娠する確率が上がりますからね。
逆に精子の数が少ない、そしてあまり動いていない状態だと妊娠する確率が下がってしまいます。
フーナーテストを受けるタイミングはいつ?
フーナーテストで良い結果を出すためには、受けるタイミングが重要です。
タイミングといっても、月経周期のどこで受けるのか、1日の中で検査に適した時間帯があるんですよ。
月経周期のどのタイミングでフーナーテストを受けると良いの?
フーナーテストを受けるタイミングは妊娠する可能性が高い時期、つまり排卵日の2日くらい前から排卵日当日くらいまでの間になりますね。
この時期の子宮けい管粘液は、卵白のような少しトロミがついた状態が理想的で、精子と卵子を受精しやすく運びやすい状態にするために流れが良いです。
ベストなタイミングで受けるために、自分の生理周期をきちんと把握して排卵日を予測しましょう。
1日の時間帯は何時ころに受診すべきなの?
次に、「1日のどの時間帯で受診するのか?」ですが、これは性交をする時間帯によって変わってきます。
性交をしたのが検査の前日の夜であれば検査の日の午前中に、性交をしたのが検査の当日の朝であれば検査の日の午後にということになります。
これは、性交後6~12時間の間の子宮けい管粘液を採取することで、より正確な結果が得られるからです。
しかしそれより時間が多少前後してしまっても1日以内なら検査はできるので大丈夫ですよ。
検査にかかる時間や費用
内診時に子宮けい管粘液を採取するだけなのでテストにかかる時間は、数分程度です。
採取する時に気になるほどの痛みはないので安心してくださいね。
フーナーテストは、不妊検査の中でも比較的簡単な検査で費用も高額にならないので、気軽に受けやすいと思います。
具体的には検査分の自己負担額は500円程度なので、その日の内診などの受診料をあわせても3,000~4,000円程度でしょう。
ただし、個人病院やクリニック、総合病院などで費用に多少の違いがあるので事前に確認するといいですよ。
受診前にしてはいけないコト
より正確な結果を出すためには、検査前、そして性交後に控えた方が良いコト・モノがあるので、紹介しますね。
入浴
まずは入浴。性交をした後に湯船に浸かって入浴してしまうと、精子が膣の外に流れ出てしまう可能性があります。
性交後の汗などが気になる場合はシャワーを浴びるだけにして、膣の入り口付近は洗わないようにしましょう。
アルコール
また男性側は検査前夜は禁酒、またはアルコールが強くないものをコップ1杯程度にするのが無難でしょう。
大量にお酒を飲んでしまうとちゃんと射精できなかったり、記憶が曖昧になってしまいますから・・・。
結果が出るのはいつ?
テストの結果はその日のうちに検査後すぐ~1時間程度で分かります。
希望があれば、一緒に顕微鏡で精子の状態を見ることも可能です。
結果と妊娠確率の関係
気になるのは「どんな状態だと良好または不良なのか」ということですよね。
まず顕微鏡を400倍に拡大して、その範囲の精子の数と運動量を調べます。
精子の数が15個以上で妊娠できる確率がとても高い、10~14個以上で妊娠できる確率が高めである、5~9個で妊娠は可能である、4個以下で妊娠の可能性は低い、となります。
精子の数 | 妊娠できる確率 |
15個以上 | とても高い |
10~14個 | 高い |
5~9個 | 可能 |
4個以下 | 確率は低い |
これに加えて精子の動きが活発であれば、さらに妊娠率は上がりますし、動きが鈍ければ妊娠率は下がります。
受診のつど検査結果は変わります
しかしながら、フーナーテストは1回の検査結果がすべてではありません。
検査のタイミングやご夫婦の体調によっては、良い結果が得られないかもしれません。
そのことも含めてテストは2~3回は受けた方が良いでしょう。
良い結果を出すためにできること
良い結果を得るためには、健康体でいることがベストなので体調管理も大事なことですよ。
また、男性側の禁欲も効果がある場合があります。
検査前に毎日性交するよりも、2~3日禁欲してから行うことで精子の量や運動量のアップが期待できます。
フーナーテストでステップアップ!
旦那さんは検査をするにあたって、「自分の精子に問題があったら・・・」と不妊の原因が自分かもと不安にあるかもしれません。
でもずっと不安でいるより検査することによって次の段階にステップアップすることができます。
不妊治療は夫婦どちらか1人の問題ではありません。2人で話し合い協力しあって成り立つものです。
そこはしっかり奥さんがフォローしてあげましょう。