老化した卵子の質UP!妊娠力を高める自然派の知恵

現代の生活は、卵子の質が悪くなりやすい落とし穴がところどころに隠されています。
自然派マクロビ的観点で、今日から取り組める卵子の質を高める方法を2つ紹介します。
さあ、妊娠力アップ!

卵子が老化して質が下がる原因

女性は、生まれる前から体の中に200万個もの卵子の元(原始細胞)を持っています。

原始細胞は成長とともに減少し、初潮を迎えるころには20万~30万個へと減り、その後は月経のたびに1,000個ほど無くなっていきます。
この1,000個のうち卵子になるのは10個ほどで、いちばん成長したもの1つだけが排卵されます。

原始細胞は生まれ変わることがないので、定期的に排卵されるあなたの卵子は、生まれる前から体内にあった細胞の1つということで、卵子が老化するのは当たり前。
なので、年齢とともに妊娠率がダウンしていくのは、女性の宿命でもあるんですね。

そのうえ、たばこやストレス、偏食や睡眠不足のように今では当たり前となりつつある不健康な生活は卵子の老化を加速させます。

年齢による卵子の老化を止めることはできませんが、生活習慣を見直すことで、少しでも卵子を若く保ち妊娠しやすい良質な卵子を育てることができますよ。

卵子老化の悪影響は妊娠率ダウンだけじゃない!

卵子の老化で妊娠しにくくなる理由の1つに、卵子の形があります。

もともと、卵子はきれいなまん丸の形をしてるものが多いのですが、卵子が老化すると楕円形やいびつな形に変化してしまいます。
形の歪んだ卵子は、受精や細胞分裂、着床をしにくいため、妊娠の確率が低下するんですね。

また、卵子は老化する過程で遺伝子に何らかのダメージを受けることがあり、胎児の染色体に異常が起きる危険性が高くなります。

そのため、妊娠できたとしても自然流産してしまったり、無事に出産が迎えられても、ダウン症などの染色体異常が原因の先天性疾患を発症する確率も高くなります。

卵子の老化を遅らせて質を保つことは、妊娠成功率だけじゃなく無事出産を迎えることにもつながるんですね。

卵子の質を上げて妊娠力UP!今日からできる2つの方法

卵子の質が悪くなる原因(年齢以外)であるストレスや偏食や睡眠不足は、周り巡って「血液」の悪化につながります。

血液は栄養の運送屋さん。栄養が届かない細胞はどんどん衰えていくばかりなので、卵子の質は血液によっても左右されるんです。

なので、血を整えて卵子にしっかりと栄養を届けることが、卵子の質を上げて大きく柔らかい卵子を排卵することにつながるんですよ。

不妊治療で栄養療法(オーソモレキュラー療法)が行われ、栄養バランスを良くして卵子の質を高める治療が取られていることからも、栄養と卵子の結びつきは明らかです。

ここでは、自然派マクロビ的食生活でできる、血液改善と消化吸収促進の2つを紹介します。

【方法1:血液改善】卵子に栄養を届けやすくしよう

血の悪さは、卵巣機能を低下させたり卵胞液の質を悪くします。
卵胞液は、卵子を包み込む液体で卵子の成熟に必要なので、卵胞液が栄養たっぷりだと、質の良い受精しやすい卵子にしてくれるんですね。

卵胞液に栄養をしっかり届けるためにも、血液中の栄養バランスを整えることが必要ですが、栄養をきちんととっていれば、卵子に栄養は届くのかといえば答えは「No」。

なぜなら、冷え性に代表される血行が悪い状態(血流障害・血行障害)だと末端まで血が行きわたらないので、栄養素を運ぶことができません。

血流が悪くなる原因は、筋力低下・食生活(栄養の偏り)・ストレスの3つです。

定期的に有酸素運動するのが筋力アップとストレス解消のために理想ですが、「面倒」「時間がない」のが本音ではないでしょうか?

それならば、自宅でできるストレッチだけでもやっておきたいもの。ストレッチは堅くこわばった筋肉を柔らかくほぐしてくれるので、血流が良くなりカラダも温まりますよ。

それと、食事も大切。血行不良の改善になる栄養素は、パントテン酸(ビタミンB5)・ビタミンC・ビタミンEが知られているので、意識的に摂取したいものです。

パントテン酸はレバー類や卵黄に納豆、ビタミンCは野菜やフルーツ類、ビタミンEは魚卵に多く含まれていますよ。

妊活現場で栄養療法(オーソモレキュラー療法)で推奨している栄養素と量

栄養療法とは、血液の中の栄養状態を細かく調べて何の栄養素がどれくらい足りていないのかを分析して、その足りない栄養素を食事やサプリメントで補い、元のバランスの良い健康状態に戻すための治療法です。

栄養状態が良くなると、卵巣の機能も良くなり卵子の成熟に必要な卵胞液にもしっかり栄養がいきわたるから、卵子の質が良くなるんです。

炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素のうち、日本人に足りていないのがビタミンとミネラルです。
中でも、特に不足しているのがビタミンB1・ビタミンA、カルシウム。

食品名 含まれる栄養素 含有量(100g当たり) 1日の摂取量
うなぎ ビタミンB1 0.37㎎ 0.95㎎
ビタミンA 2400μg 600μg
カルシウム 130㎎ 650㎎
豚ひれ肉 ビタミンB1 0.98㎎ 0.95㎎
豚もも肉 ビタミンB1 0.9㎎ 0.95㎎
鶏レバー ビタミンB1 0.38㎎ 0.95㎎
ビタミンA 1400μg 600μg
モロヘイヤ ビタミンB1 0.18㎎ 0.95㎎
ビタミンA 840μg 600μg
カルシウム 260㎎ 650㎎
干しえび カルシウム 7100㎎ 650㎎
プロセスチーズ カルシウム 630㎎ 650㎎

なお、妊娠のための老化防止&若返りの栄養素(葉酸・ビタミンC・ビタミンE・カルシウム・鉄)はこちら。
ビタミンC&Eは血行改善のためにも摂りたい栄養素です。

食品名 含まれる栄養素 含有量(100g当たり) 1日の摂取量
アボカド 葉酸 84μg 400μg
かぼちゃ ビタミンE 5.1㎎ 15㎎
ブロッコリ ビタミンC 54㎎(茹でた後) 100㎎
ごま カルシウム 1200㎎ 650㎎
アサリ 5.3㎎ 12㎎

血液の成分で栄養を運ぶ赤血球の寿命はおおよそ4か月間(120日間)。
血小板が10日間ほどで白血球が2週間ほどの寿命なので、体質改善の効果はじわじわと現れ、120日後に100%になりますよ。

即効性はありませんが、医療で取り入れている方法なのでやってみる価値は大いにあります!

【方法2:消化吸収の促進】摂った栄養は逃さずカラダに取り込もう

栄養は摂取しても消化されなきゃ体の中には取り込まれません。
現代人は、消化力が落ちる環境が多すぎるので、思ったほど栄養を吸収できないかもしれませんよ。

消化吸収には、胃腸と自律神経が深く関係しているんです。
胃や腸での消化吸収も、緊張やストレスでお腹が痛くなるのも、自律神経が関与しているから。

自律神経とは、交感神経と副交感神経の2つで成り立ち、体の状態をコントロールしています。
交感神経は、興奮状態など体が動いてる時に働き、緊張したりストレスを感じると強くなります。
副交感神経は、寝ている時やリラックス状態のように体が休んでいる時に働きます。

消化吸収を管理しているのは副交感神経なので、ストレスがたまっている状態では、自律神経が乱れて体の機能が低下し、胃腸の働きも悪くなって消化吸収がうまくできなくなってしまいます。

ひとことで言うと「ストレスをなくそう!」ですが、今の社会ではまず無理ですよね。
そこで、胃腸を強くする食べ物と食べ方を紹介します。

胃腸を強くする食べ物や食べ方

胃腸の働きは、ストレスによって弱くなってしまいますが、食べ物や食べ方を心掛けるだけで胃腸が強くなり消化吸収の働きを活発にすることができますよ。

胃腸を強くする食べ物と栄養素

【ビタミンA】胃粘液の分泌を増やして胃粘膜を強くする
うなぎ、レバー、卵、緑黄色野菜
1日の推奨量600ugですが、平均450μg(75%)の摂取量です。

【ビタミンC】粘膜の健康維持の手助けをする
パプリカ、アセロラ、レモン
1日の推奨量100㎎ですが、平均70㎎(70%)の摂取量です。

【ビタミンU】胃腸の粘膜を活発な状態を保つ
キャベツ・セロリ、レタス
1日の推奨量は特にありません。

【ムチン】胃粘膜を潤して強化、調整
やまいも
1日の推奨量は特にありません。

【乳酸菌】胃腸を丈夫にし、腸内環境を整える
ヨーグルト
1日の推奨量200gですが、平均100㎎(50%)の摂取量です。

これらの食べ物が自分の食生活に取り入れられていましたか?
食べていない、または足りないものは積極的に摂取していきましょう。

消化よく食事するには、食べ方も大切。ここで紹介する4つの食べ方に気を付けながら、食事を楽しんでくださいね。

食べ過ぎない
必要以上に食べ過ぎてしまうと胃腸に負担がかかり、消化吸収するのに時間がかかってしまいます。
よく「腹八分」という言葉を耳にしますが、少し物足りないくらいが胃腸に負担をかけないんです。

よく噛む
しっかりよく噛んでから飲み込むことで食べ物が細かくなり、より消化吸収されやすい状態になるので胃腸の負担を減らすことができます。

食間をあける
朝、昼、夜ときちんと食事の時間を決めて、食事と食事の間をあけて胃腸を休息させてあげることも大切です。
1日中食べてばかりの生活では、胃腸は休むことができず負担が大きくなってしまうんです。

冷たいものばかり摂らない
夏場にありがちですが、冷たい食べ物や飲み物ばかり摂りすぎると胃腸が血行不良を起こし、胃腸の機能が低下してしまいます。

毎日の食生活に意識して取り入れることで、胃腸の働きを強くすることができるので続けていきましょう!

運動やツボ押しで胃腸を鍛えることもできる

食生活に加えて運動やマッサージを取り入れることで、さらに胃腸を強くすることができます。
1日30分以上の有酸素運動や腹筋運動は、胃を正常な位置に戻して弱くなっていた消化吸収を活発な状態に戻すことができますよ。

また、胃腸を強くするツボが3つあります。すべて、自分で押しやすい場所にあるので、ぜひトライしてみてください。

大腸
手の平側の人差し指の第一関節の真ん中にあるツボ。押し揉みすることで胃腸を強くします。

健理三針区
手の平の親指の付け根の高さで手の平の中心にあるツボ。ストレスで弱った胃腸を元気にしてくれます。押しながら揉むことで効果がでます。

中カン
おヘソから10センチくらい真上にあり、お腹の中心にあるツボ。胃腸の働きを整え、水分代謝を高めて消化吸収をアップしてくれます。温灸することで特に効果が期待できます。

以上、自然派の卵子の質を高める方法でした。

食事はどうにかなりますが、ストレスとの付き合い方は難しいですし、時間や手間がかかることもあり上手くストレスを解消できないかもしれません。

しかし、ストレスを溜めると卵子のミトコンドリアに悪影響が出ることが知られていて、これが不妊の一因になっている場合もあります。
参考:ミトコンドリア治療で不妊から脱出※自宅サプリで卵子が元気

妊娠しやすいカラダ作りの基本は、体の中を少しずつ良い状態に持っていくこと。
焦ってもいいことありませんので、地味ですが「毎日これだけは」と自分のルールを作って取り組みやすいところから始めていきましょう。


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