葉酸は、アトピー肌改善に働くとされています。
治りにくいアトピーにどうして有効とされているのか、成分の働きの面から紹介します。
葉酸がアトピー改善・軽減に働く仕組み
葉酸にはアトピーに効く様々な効能がありますが、特に重要なのが免疫強化と血流改善の働きです。
この2つの働きが主にアトピーの症状を改善・軽減するんですよ。
アトピーは皮膚が炎症をおこして赤くなり痒みが出てしまう症状が、良くなったり悪くなったりを繰り返してしまいますよね。
原因は、ダニやハウスダストのアレルギー物質がきっかけだったり体質など様々ですが、そもそもは免疫の過剰反応で本来は体外の細菌やウイルスから体を守るために免疫機能が働いて炎症をおこすのに、アトピーの人は体を守る必要がない時にも過剰に免疫機能が働いてしまうので炎症がおこりやすくなってしまうんです。
つまり免疫機能が弱って誤作動をおこしている状態。
アトピーは痒いけどひどくなるからかけない、肌が炎症をおこして赤くガサガサになったりで薬が手放せないから、本当に辛く大変なので葉酸がアトピーに効く理由を知ってぜひ葉酸を摂ってくださいね。
アトピーの症状を改善・軽減してくれる特に重要な葉酸の働きを2つに分けて詳しく紹介します。
葉酸で免疫を強化する
アトピーは免疫力が弱っていることで発症してしまうことが多いから、症状の改善・軽減には免疫力をアップすることが大切で、そこで欠かせない栄養素が葉酸。
そもそも免疫とは血液中に含まれる白血球のことで、全身を流れながら体を守ってくれています。
白血球の数が理想の平均値(1立法ミリメートルあたり5000~7000個)を下回ってしまうと免疫力が落ちてしまうんですよ。
白血球を増やすためにはたんぱく質をしっかり作りだす必要がありますが、葉酸がたんぱく質の元となるパントテン酸やビタミンB6の生成をサポートする働きをします。
また葉酸は体外の細菌やウイルスの進入を防ぐために、皮膚粘膜の細胞を作ることにも深く関わっているので免疫力を強化しますよ。
葉酸で血流を改善する
アトピーを悪化させる原因に血行不良がありますが、葉酸には血液をサラサラと流れやすい状態にして血流を良くする働きがあります。
血液の流れが悪くなることで新陳代謝が低下して、体が冷えたり肌が乾燥しやすくなるのでアトピーの炎症を悪化させてしまうんですよ。乾燥すると肌が痒くなりますよね?
それを少しでもかいてしまうと皮膚粘膜も傷つけてしまうので、体外から細菌の進入を防ぐバリアを壊していることにもなっちゃいます。血流を良くすることで新陳代謝が上がり体もポカポカ温かくなるので乾燥を防ぎます。
また、皮膚粘膜の細胞は血流が良いとどんどん再生しやすいので、アトピーの炎症が治りやすいんですよ。
この2つの働きが主にアトピー改善・軽減に効くのですが、その他にも葉酸にはアトピーに効くサポート的な役割があるので、つけ加えて3つ紹介しますね。
葉酸のアトピーに効くサポート的な3つの役割
まず1つめは細胞分裂を促すこと。
アトピーの炎症で荒れてしまった肌の早期改善に働くのが葉酸で、細胞分裂を正常に促す働きをします。
お肌は無数の細胞でできているので、異常なくしっかり細胞分裂を繰り返せば肌の再生が早まり治りも早いってワケなんですよ。
2つめはストレスを軽減すること。
アトピーにストレスは大敵で、ストレスは体の血流を悪くしてアトピーの改善を妨げてしまいます。
葉酸には脳の神経に働きかけ、自律神経の乱れを整える作用があるので精神的に心を安定させてストレス軽減につながるんです。
3つめは新しい血を作ること。
血液中の赤血球が減ると悪性貧血になって血液が不足したり流れが悪くなるので、アトピーの症状を悪化させてしまいます。
葉酸には血液中の赤血球をしっかり形成して新しく血液を作る造血作用があるので悪性貧血を予防しますよ。
こんなにもたくさんの効能があるので、治りにくいアトピーに葉酸が効くといわれているんです。
妊娠中に葉酸を摂ると赤ちゃんがアレルギー体質になる?
妊活中と妊娠中はお腹の赤ちゃんが先天性疾患になるリスクを減らすために葉酸を摂取しようと厚生労働省も勧めていますが、その一方で葉酸摂取で胎児が喘息などのアレルギー体質になりやすいという報告もあります。
「赤ちゃんのために葉酸を摂りたいけど、もしアレルギー体質になったらかわいそうだしどうすれば・・・?」と悩んでしまいますよね。答えは「葉酸は1日の決められた量を守って過剰摂取はしない」ことです。
葉酸の日本での摂取量は、1日400ugが推奨値で、1日1000ug前後が過剰摂取としています。
オーストラリアのアデレード大学のマイケル・デービス博士の論文で葉酸を1日1000ug前後摂取していた妊婦さんの赤ちゃんは、喘息になる確率が通常の場合の約1.26倍も高くなると発表しています。
アメリカオックスフォード大学によるオーストラリアアデレード大学の研究結果を引用したプレス誌
また大阪母子保健研究の結果で、推奨されている葉酸摂取量を守った場合には赤ちゃんが喘息にならないことも証明されています。
1日の葉酸摂取量を守って過剰摂取しなければ、お腹の赤ちゃんがアレルギー体質になることはありませんので安心してくださいね。
食事に含まれる葉酸だけなら過剰摂取になることはありませんが、サプリメントを服用する際は1粒あたりの葉酸含有量をしっかり確認してたくさん飲みすぎないようにしましょう。
女性は1日あたりの葉酸平均摂取量が270ug前後なのでそれを基準にすると、サプリメントで補う場合は+200ugを目安にするといいですよ。
赤ちゃんの成長と健康のために適切な量の葉酸を摂りましょう!