卵管がんについて

卵管癌

卵管がんは、子宮と卵巣をつなぐ卵管部分にできる悪性の腫瘍です。卵管だけに悪性腫瘍ができることはほとんどなく、だいたいの場合は周辺の卵巣や子宮などのがんが転移して卵管内にもできた場合に、卵管がんを発症するとされています。

卵管がんのみでの症状はほとんどなく、あったとしても腹部の不快感やどんよりとした倦怠感など、下腹部を重く感じるようなぼんやりとした症状にとどまる場合が多いです。卵管がんかどうかを調べるには内診や超音波検査だけでなく、異常が懸念される場合にはCT検査を実施してわかります。

卵管がんの治療

卵管がんの具体的な治療は、卵管がんとその周辺の転移元や転移が疑われる部位、すなわち、子宮や卵巣などを切除し、適切する手術から始まります。卵管がんも、抗がん剤への反応が良いがんの一つですから、その後は再発や転移を防ぐ為に抗がん剤治療を続けます。化学療法である程度治って、完治する人もいます。

卵管がんが発生する原因

卵管がんですが、そのうちほとんどが、実は卵巣からの転移によるものです。つまり、卵巣がんが進行して卵管に転移しているわけですね。

卵巣がんのもともとの原因としては、子宮内膜症などによってチョコレート嚢胞が卵巣にできている場合などに、リスクが高まります。その他にも、嚢胞や腫瘍が悪性化するなどして卵巣がんになり、症状に気づかず進行して卵管に転移するのです。この卵巣がんは、若くてもかかるがんですから、若くても定期的に検査を受けることが大切です。

しかし、まれにですが卵管を原発がんとしてがんが発生することもあります。このような卵管がんは50~60代女性で発生しやすいとされています。その他にも、卵管炎が慢性化している場合や、結核などの体内の別の部位の炎症がある人、不妊である人などは卵管がんを発症するリスクが高まります。

ちなみに、卵管がんの実に9割以上は、腺細胞より発生する腺癌で、稀に結合組織から発生することもあります。卵管がんは周辺部位に直接広がった後、リンパ系を通じて離れた部位にも転移します。

卵管がんの症状

卵管がんの症状としては腹部の不快感、血液交じりのおりものや、がんが大きくなると骨盤内の塊を皮膚上から確認できたり、腹水が生じます。

残念ながら卵管がんを早期に発見できる方法はなく、多くの場合大きな腫瘤や重度の腹水などの症状が出てから気づきます。卵管がんが認められた場合には、すぐにでも手術が行われ、なるべく多くのがんを取り除き、その後は抗がん剤による治療になります。

この時、がん細胞に侵された可能性のある組織をなるべく多く取り除く為に、妊娠を仮に望んでいたとしても、子宮などを温存することは難しく、今後の妊娠はできなくなる恐れが高いです。


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