変性卵・未成熟卵・空胞の改善に試したい体質改善生活

変性卵とは

変性卵とは、卵子の形がいびつな状態のものを指します。良好な卵子の場合には、卵胞の直径が20mm程度で均等な球に近い形をしていて、透明感もあります。

しかし変性卵の場合には、形がいびつで透明感がないものが多く、卵子としての質がイマイチだと判断されることが多いのです。

変性卵の原因は、女性の年齢や生活習慣などがあります。年齢が高くなると自然妊娠の確率が低くなることは多くの人が理解していますが、それは卵子を作る卵巣の老化現象が始まってしまい、卵子の質が劣化してしまうためなのです。

年齢が高くなるにつれて、毎月排卵はあっても作られる卵子の質が悪くなり、染色体異常が起こったり、形がいびつになったりして、妊娠に適した卵子を見つけにくくなってしまいます。

特に体外受精を行う場合には、採取した卵子に針を刺して精子を注入するわけですが、針を刺すことに対して卵子が耐えられないことも多くなります。

女性の体は月に1回しか排卵することができず、そのタイミングに合わせて卵子を採取するわけですが、せっかく1ヶ月頑張って採卵しても、変性卵が多くて受精に使える卵子がなかったということも十分にあり得るのです。

そのため、どのような方法で妊娠する場合でも、卵子が変性卵なのでは妊娠が成立しにくいため、サプリなどを摂取しながら根本的なDNAのレベルで細胞の質を高めることが、妊娠するために必要な作業となります。

空胞とは

空胞とは、卵胞の中に卵子が入っていない状態、つまり「空っぽ」な状態のことを指します。卵子が卵巣から排卵される際には、卵巣からそのまま卵子が出てくるわけではなく、卵子は卵胞という膜に覆われています。

卵胞の中には卵胞液という透明に近い液体が入っていて、卵子はその中でしっかりと守られているわけです。女性の体内では、月経がはじまると、そこから排卵へ向けて複数の卵子が作られますが、その中から排卵されるのは1つだけで、複数の中から最も質が良い卵子が選ばれて排卵されることになります。

卵巣内で作られる卵胞は、通常だと月経がはじまってから1週間程度で自然に消滅しますが、何らかの原因で卵子が入っていない状態の卵胞が卵巣の外に出てきてしまうと、それは空胞という状態となります。

空胞の原因はいくつかあります。例えば排卵誘発剤を使った不妊治療を行うと、卵巣が刺激されて卵胞が多く作られ、空っぽの状態で卵巣内に残り、排卵で排出されてしまいます。

これは空胞の原因の中でも最も多く、不妊治療をしている女性の多くは、経験したことがある現象と言えるでしょう。

その他には、女性ホルモンの分泌のタイミングと排卵のタイミングが合わず、卵胞が成熟していない状態で排出されてしまい、卵子が卵胞の壁に貼りついたままの状態で癒着してしまうこともあります。

また、女性ホルモンの分泌が年齢などによって不足してくると、卵胞が十分に成長できないまま、空っぽの状態で排卵されてしまうことにつながります。

未熟卵とは

未熟卵とは、卵子が十分に熟していない状態のことで、不妊治療においてはよく起こるトラブルの一つです。

一般的に、卵子は卵巣の中で成長し、十分に熟してから卵胞に包まれて排卵されます。十分に熟していないと、精子が侵入してきても受け入れることができず、受精に成功しません。

不妊治療をしていると、採卵のタイミングが早すぎて未熟卵ということはよくありますし、女性の年齢が高くなると、卵子が十分に成熟しない状態で排卵されてしまうことが増えるため、未熟卵の確率が高くなってしまいます。

未熟卵の原因はいろいろあります。女性の年齢が高くなることは原因の一つですが、不妊治療で排卵誘発剤を打ったとしても、アラフォーになると卵子がすでに老化現象によって劣化してしまっているため、排卵誘発剤に反応しにくくなってしまいます。

そうすると、未熟卵の状態で排卵されてしまうわけですね。また、排卵誘発剤を打つタイミングが悪かったりしても未熟卵になりやすかったり、月経直後から分泌される卵胞ホルモンの分泌量が少なくても、未熟卵の可能性が高くなってしまいます。

未熟卵は卵子の周りを覆っている卵膜の壁に貼りついていることが多く、これが卵子の成長を妨げてしまいます。また、卵膜に貼りついている状態では精子を受け入れることができませんし、体外受精などでも利用することができなくなってしまいます。

しかし近年では、不妊治療の一つとして未熟卵体外培養(IVM)という治療が確立されていて、卵膜に貼りついている未熟卵でも体外で成熟させ、精子と受精させることが可能です。

必ずしもすべての卵子に成功するというわけではありませんし、健康保険が適用されない治療法なので、治療費は高額となってしまいますが、未熟卵のトラブルでなかなか受精できないと悩んでいるカップルにとっては、トライしてみる価値がある治療法ではないでしょうか。

ちなみにIVMの治療による妊娠率は、10%程度とかなり高めとなっています。


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